IMS2026(ボストン)出展・訪問後記

営業部

― 高周波技術は「より高い周波数」から「どう安定して扱うか」へ ―

 
2026年6月、米国ボストンにて開催されたIMS(International Microwave Symposium)に出展いたしました。RF・マイクロ波・ミリ波領域における世界的な展示会であり、半導体、計測、航空宇宙、防衛、量子関連など、多様な分野の技術者・企業が集まりました。
東京からボストンまでは、乗継を含めて14時間の移動となりました。加えて現地の物価高もあり、出張者にとっては体力面などなかなか厳しい出張でした。
当社は2013年から継続してIMSに出展しており、今回は複数の海外のお客様が当社ブースを目的に来訪されるなど、当社の認知度が着実に高まっていることを実感しました。現場で直接ニーズをうかがえた点でも、大変有意義な機会となりました。
 

「Welcome RF Revolutionaries!」
(ようこそ、RFの革新者たち)
という印象的な看板に迎えてもらいました!

 

会場の様子
 
世界のトップ企業をはじめとする多くのブースと来訪者で賑わっていました。

 

展示会で感じた変化

今回のIMSで印象的だったのは、関心が単に「より高い周波数」へ向かうだけでなく、「高い周波数をどう安定して扱うか」に移ってきていることです。
50GHz以上の周波数を扱い、実際の開発・評価を手掛けておられる方が増えていることもあると思いますが、「測定が安定しない」、「再現性の確保が難しい」といった、いわゆる“高周波あるある”を多く見聞きしました。特に65GHzを超える領域では、その傾向がより顕著になると感じました。
会場では100GHz超の領域に加え、200GHz超を見据えた製品や測定環境に関する展示も見られました。こうした領域では、コネクタやケーブルは単なる接続部品ではなく、評価結果そのものを左右する重要な要素になっていると強く感じます。
 

当社ブースでは、主に以下の展示を行いました。
·0.5mmコネクタ 開発計画紹介
·0.8mm エンドランチコネクタ
·アーマードケーブル、ソフトリジッドケーブル
·ミリ波アッテネーター、ターミネーター
·各種同軸コネクタ
·5Gミリ波帯オムニアンテナ など
 
特に0.5mmコネクタ開発動向への関心は高く、多くのご質問をいただきました。

 

分野別に見えたポイント

■ ミリ波領域
来場者の関心はやはり0.5mmコネクタに集まりがちでしたが、実際の会話では 0.8mmコネクタ/1.0mmコネクタ(100GHz超)を中心とした、より現実的な内容が多くありました。製品そのものへのお問い合わせにとどまらず、評価環境や接続条件に関する技術的なご相談も寄せられました。
 
■ AIインフラ/高速伝送
AIインフラは、今回のIMS主要テーマとして特に目立っていた印象です。
AIデータセンターの広がりと通信の更なる高速化により、システムはますます複雑化しています。その中で生じる問題の原因切り分けは大変難しくなります。
そこで使われるコネクタやケーブルは、システム内の重要なブロックをつなぐ“関節”のような役目を担います。この接続部分の品質がシステムの安定稼働のカギの一つとなるため、今後もお客様が安心して使用できる製品の提供に努めてまいります。
 
■ 量子・航空宇宙・防衛
量子、航空宇宙、防衛もIMS2026における主要テーマの一つでした。
量子分野では、極限環境での使用など、求められる条件は変わらず厳しいものがあります。同軸製品の視点では、使用する材料、構造、加工精度、組立品質すべてを高い次元で両立させる必要があります。
一方、航空宇宙・防衛分野では、厳しい品質管理・保証を前提に実環境での性能も評価されます。当社ブースでも、それを前提とした仕様相談やカスタム対応に関するお問い合わせをいただきました。
これらの分野では“カタログ品”だけでは対応しきれないケースも多く、当社の強みを発揮できる領域でもあります。いただいたご相談やご要望の一つひとつに丁寧に向き合い、お客様の期待にお応えできる高周波製品の提供に努めてまいります。
 

今後に向けて

周波数が上がるほど、接続部品は“周辺部品”ではなくなります。量子、宇宙、防衛のように失敗が許されにくい領域では、コネクタやケーブルの安定性、再現性、環境耐性が、システム全体の信頼性を支える重要な要素になります。
当社では引き続き、設計・製造技術のさらなる向上に取り組み、お客様にとって使い勝手のよい製品をお届けしてまいります。
技術的な検討や評価でのお困りごと、今後の製品開発に向けたご相談などがございましたらお気軽にお問い合わせください。

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