ソーラーパネルは本当に“悪者”なのか? ― 小型独立電源の役割
最近、「ソーラーパネルが自然を壊している」という声を耳にすることが増えました。
北海道・釧路湿原のメガソーラー問題では、大規模な太陽光発電所が生態系や景観に悪影響を与えるのではないかと議論になり、「ソーラーパネル=環境破壊」というイメージが広がりつつあります。
確かに、広大な土地を切り拓いて大量のパネルを並べるメガソーラーは、環境への影響を無視できません。しかし、世の中にあるソーラーパネルがすべてそうした「巨大施設」ではありません。
街路灯や農業用センサー、防災用の非常電源などに使われる「独立型ソーラー電源」は、一枚から数枚の小さなパネルで動くシステムなのです。
私たちが手がけている「ソーラー充電モジュール」も、この独立型ソーラー電源用の充電コントローラーです。
小規模ソーラーパネルとバッテリーを効率よく制御し、必要な場所にだけ電気を届ける――そんな小さな仕組みが、暮らしや地域を支えています。
遠隔地の監視カメラや停電時の非常用電源として役立つほか、街路灯や標識では安全を守る存在になっています。小規模であるため自然を壊す心配はほとんどなく、むしろ人と環境を守る側にあるのです。
多くの人が問題視しているのは「森林伐採や自然破壊」であって、本来はソーラーパネルそのものではないはずです。
ところが、近年の批判の流れの中で「ソーラーパネル=悪」といった社会的な意識にすり替わりつつあることを、私たちは強く危惧しています。
大規模ソーラー発電については丁寧な議論が必要ですが、小さな独立型ソーラー電源まで同じ目で見られてしまうのは本質を見誤ることになります。
太陽のエネルギーを必要な分だけ活かす独立型ソーラー電源こそ、これからの暮らしに寄り添い、人と環境を守る確かな選択肢になると私たちは考えています。