同軸ケーブルの信号伝送

技術部 福田 裕実

同軸ケーブルは、中心導体とそれを円筒状に取り囲む外部導体、そしてその間を絶縁する絶縁体で構成されたケーブルです。高周波信号を伝送するために広く使われています。
 
なぜ同軸ケーブルなのか?
 
高周波信号は、電磁波として伝搬します。電磁波は、電場と磁場が互いに垂直に振動しながら空間を伝わる波です。
 
同軸ケーブルでは、中心導体と外部導体が電磁波の導波路として働きます。中心導体には電流が流れ、外側導体には電流が逆方向に流れることで、電磁波が伝搬します。
 
同軸ケーブルには、以下の利点があります。
 
·損失が少ない: 電磁波がケーブル内部に閉じ込められるため、損失が少ない。
·ノイズに強い: 外部導体がケーブル外部からの電磁波を防ぐため、ノイズの影響を受けにくい。
·信号が劣化しにくい:構造が均一なため特性インピーダンスが一定となり、電磁波の反射や歪みによる信号の劣化を防ぐことができる。
 
同軸ケーブルは、高周波信号を伝送するために優れた特性を持つケーブルです。構造などの基本的な知識を理解することで、同軸ケーブルを効果的に利用することができます。

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