同軸ケーブルの定格電力

技術部 福田 裕実

·定格電力の定義と重要性
定格電力とは、同軸ケーブルが安全かつ正常に信号を伝送できる最大電力を指します。これを超えると、過熱や性能劣化が発生し、システムの信頼性が低下します。そのため、適切な定格電力の把握は、長期的な安定運用に不可欠です。
 
·同軸ケーブルの耐熱性・電気的制約
同軸ケーブルの定格電力は、耐熱性と電力損失によって決まります。電力損失によって発生した熱がケーブル表面から放熱され、平衡状態となる温度が、絶縁体や外部導体の耐熱限界を超えないことと、保安上の安全温度を超えないことが求められます。
 
·定格電力を決定する基本要素(周波数、絶縁体、外部導体)
周波数が高くなると電力損失が増え、発熱量も増加します。また、絶縁体の耐熱温度や外部導体の構造、使用環境によって放熱性能が異なるため、定格電力の決定にはこれらの要素を総合的に考慮する必要があります。
 
次回以降、当社の同軸ケーブルの定格電力を紹介します。

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