VSWR

技術部 福田 裕実

VSWR(Voltage Standing Wave Ratio/電圧定在波比)は、同軸ケーブルにおける信号の反射特性を示す指標です。VSWRを理解するために、まず定在波と反射の関係を説明します。
 
定在波(Standing Wave)とは?
 
定在波は、同軸ケーブルの中で進行波(入力信号)と反射波(ケーブルの終端で反射して戻ってきた信号)が干渉することで形成される波です。この干渉により、ある点では波が強め合い、また別の点では波が打ち消し合います。強め合った点の電圧を定在波の最大電圧(Vmax)、弱めあった点の電圧を定在波の最小電圧(Vmin)とします。
 
VSWRは、定在波(Standing Wave)の最大電圧(Vmax)と最小電圧(Vmin)の比(Ratio)で次の式で表されます。
 

 
VSWRは、高周波回路設計において重要な指標です。VSWRを理解することで、信号の反射を抑え、効率的な伝送を実現することができます。

関連情報