災害と再エネ ~分散型電源の役割~

企画開発課 等々力修司

災害が増える今、止まるインフラにどう備える?
地震・豪雨・台風などの自然災害が、近年ますます頻繁に起こるようになってきました。
それに伴って、停電の規模も大きくなり、「数日間の停電」も起こりえます。
こうした中、企業の間で再び注目されているのが BCP(事業継続計画)
特に「電源の確保」は、工場などを抱える製造業にとって、命綱とも言える大事な要素です。
 
分散型電源が注目される理由
これまで非常用電源といえば、ディーゼル発電機が定番でした。
でも最近では、太陽光発電蓄電池を組み合わせた「再エネ活用型の電源」がBCP対策として注目されています。
この組み合わせには、こんなメリットがあります:
·燃料不要:太陽光なら燃料の運搬や補給がいらない
·自動で切り替え・自立運転:停電時にすぐ対応できる
·静かでクリーン:排気も騒音もなく、病院や福祉施設でも安心
·日常使いOK:普段は節電に使い、災害時は非常用電源に切り替え可能
当社では工場を賄えるほどの規模の大きい電源装置は作れませんが、分散型電源の一部や可搬型電源装置の製作はお手伝いすることができます。
 
災害時では「ローカル電源」が活躍
2024年1月に発生した能登半島地震では、広い範囲で長期間の停電が起こりました。その中でも、「再エネ+蓄電池」を使った電源が一部で役立ったという報告があります。
特に注目したいのは、
·可搬型蓄電システム
·小規模マイクログリッド(地域内の自前の電源)
といったローカル電源の存在です。
避難所での電源確保に役立ち、燃料補給の心配もなく、太陽が出ていれば継続利用が可能。
導入コストも比較的抑えられるため、これからの災害対策においてますます重要になりそうです。
 

図 自走式ソーラー電源車+Starlink
 
まとめ:再エネは「ふだん」も「いざ」という時も頼れる存在
BCPというと「やらなきゃいけない対策」という印象がありますが、
分散型電源は普段の省エネにも役立つ賢い選択肢です。
「もしもに備える」ことが、「今のメリット」にもなるのが再エネの魅力。
当社では、ソーラー充電モジュールWSCシリーズを活用した可搬型蓄電システムや小規模マイクログリッドのご提案が可能です。
災害対策やちょっとしたBCP向けの電源設計にご興味がある方は、お気軽にご相談ください!

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