WSCを活用した手軽な非常用電源の作り方 その3 非常用電源装置「DAIGOROU」

企画開発課 等々力修司

前回、前々回と当社「ソーラー充電モジュールWSC10008」を使った簡単な非常用電源の製作方法を紹介しましたが、今回はその具体例を一つ紹介したいと思います。
 
ソーラー充電モジュールWSC10008
 
当社製「ソーラー充電モジュールWSC10008」は名刺サイズで非常にコンパクトである事が特徴の一つですが、展示会等で来場者の目を引くには小さすぎて少々インパクトに欠けます。
 
そこで、「目立つ」、「実用的」、「機能的」をコンセプトに生み出されたのが非常用電源装置「DAIGOROU」です。
「DAIGOROU」の詳しい紹介は別ページ 「DAIGOROU」紹介ページ をご覧ください。
 
本コラムでは「DAIGOROU」の構成や中身、特徴について紹介していきます。
 
「DAIGOROU」の特徴は先ず「変形」です。変形機構にはロマンがあります。
実はこの変形機構は結構実用的で、使わない時は折りたたんでコンパクトに収納できます。移動もソーラーパネルが邪魔にならずに楽に行えます。
非常用電源を想定していますので、使わない時間の方が長い事を考えると小さく収納できる事は嬉しい機能と言えます。
また、予め配線されているのでソーラーパネルとの接続など、面倒な作業は必要ありません。充電したい時にはぱっと広げるだけ。収納もパタンと折りたたむだけの簡単操作です。
 
ソーラーパネルは30[W]を4枚使用し合計120[W]の発電能力があります。
使用時にはこのソーラーパネルを展開し、充電または充電しながら電源供給ができます。
 
変形前)移動・収納形態
 
変形後)充電形態
 
前回までのコラムで紹介した部品構成は「DAIGOROU」では以下のようになります。
 
—「WSCを活用した手軽な非常用電源の作り方」のレシピ 「DAIGOROU」編—
・充電モジュール WSC10008 1台
 ・ソーラーパネル 30[W] 4枚
 ・リン酸鉄リチウムイオン電池12.8V 100[Ah] 1個
 ・DC-ACインバーター 1000[W]
・配線ケーブル類
 
少し前に「使わない時間の方が長い」と書きましたが、実は非常用電源にリチウムイオン電池が使われる理由の一つに「使わない時間の方が長い」が関係しています。
 
リチウムイオン電池は軽量・ハイパワー・長寿命といった良く知られている特性の他に、自己放電が少ないという特性があります。
 
自己放電が少ないと定期的な充電メンテナンスの頻度が減り、いざという時に電池残量が無いという事態が避けられます。
非常用電源ですので、使いたい時に当たり前のように使えるというのは重要な「機能」なのです。
 
変形ロマンを追った「DAIGOROU」ですが、機能としては真面目で理にかなった設計をしています。
 

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